整形外科

変形性膝関節症

膝関節の軟骨がすり減り、関節炎や変形を生じて、痛みがおこる病気です。


監修 / 大森 豪先生 : 国立大学法人新潟大学研究推進機構超域学術院 教授


痛みの強さや症状に合わせて処方する消炎鎮痛剤と、予防的効果もあるヒアルロン酸の関節内注射があります。ヒアルロン酸の関節内注射は初期の、痛みや症状の軽いうちに行うとより効果的です。

腰痛症

腰痛にはいろいろの原因があります。腰部の鈍痛、放散痛、電撃痛などの疼痛や、腰を動かしたときの痛みや安静時の痛みなどさまざまです。 また部位的には、坐骨神経痛といわれる殿部痛、大腿部痛、下肢痛をともなうこともあります。つまり腰椎やその周辺になんらかの異常が発生して、神経が刺激されて生ずる痛みが腰痛や坐骨神経痛ですが、これはいろいろな病気の症 腰痛を起こす病気には次のような疾患があります。

 (1) 腰部筋筋膜症(姿勢性腰痛を含む)
 (2) 腰部捻挫(ギックリ腰を含む)
 (3) 椎間板ヘルニア
 (4) 脊椎分離症
 (5) 変形性脊椎症(椎間関節症を含む)
 (6) 腰部脊柱管狭窄
 (7) 骨粗鬆症
 (8) 腰椎の不安定性による腰痛(脊椎分離すべり症、変性すべり症)
 (9) 内科や泌尿器科や産婦人科の病気
 (10) 形態異常

頸肩腕症候群

くび、肩、腕、手指にかけて、痛みやしびれ、だるさ(倦怠感)、力が抜ける感じ(脱力感)、冷たさなどの訴えがある場合、便宜上、「頸肩腕症候群」という病名をつけることがあります。
したがって頸肩腕症候群という病名は、症状に対してつけられたもので、さまざまな病気が原因となって一連の症状をひきおこしているものを総称していることになります。
診察やX線検査・MRI検査などで、原因となっている病気が明らかになることが多く、その場合、頸肩腕症候群の病名はなくなり、正しい診断名にかわり治療はそれにもとづいて行なわれます。 
頸肩腕症候群をきたす病気としては、変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎後縦靭帯骨化症、胸郭出口症候群などがありますが、原因がはっきりしない場合は、頸肩腕症候群の病名が残ることになります。原因不明の場合は、症状に応じて鎮痛剤の投与や温熱療法が行なわれますが、そのなかで、原因となっている病気がはっきりしてくることもあります。原因がはっきりしないということは、大きな病気がない証拠だと思って、安易に転院したりせずに、根気よく対症療法を受けることも必要です。

その他筋肉痛・関節痛