外科 (すべて日帰り手術で対応致します)

アテローム

アテロームは粉瘤腫ともいいます。耳慣れない病名かもしれませんが意外と身近にある病気で、放置していると次第に大きくなってきます。また感染を起こして悪臭のある膿がでます。
アテロームは、身体のどこにでもできる腫瘍ですが、特に顔や首、脇、背中、耳などにできやすいのが特徴です。治療は外科的切除を行います。局所麻酔下で皮膚表面を切開し、アテロームを摘出しますので、傷跡が残りますが、小さいうちであれば傷跡は目立ちにくいので心配要りませんが、大きくなるほど切開範囲が大きくなりますので、小さいうちに手術を受けることをお勧めします。

脂肪腫

脂肪組織が皮膚下や筋肉の間に生じる脂肪の塊のことで、良性の腫瘍です。脂肪腫は長い時間をかけて次第に大きくなり柔らかいしこりがあらわれますが。痛みを伴わないので経過観察だけで終えることも可能ですが例外的に巨大なものもみられます。
脂肪腫ができやすい場所として背中、肩周囲、大腿部などがあげられます。
ごく稀に悪性の脂肪肉腫となる可能性もありますので病理組織検査が必要なこともまれにあります。
脂肪腫が悪性である場合はもちろん、脂肪腫は放置しても自然に小さくはならないので、脂肪腫が大きくなり、目立つようになったら手術によって摘出することをおすすめします。良性の脂肪腫は日帰り手術でできますが、悪性の脂肪腫は連携病院へ紹介します。
立ちにくいので心配要りませんが、大きくなるほど切開範囲が大きくなりますので、小さいうちに手術を受けることをお勧めします。

ガングリオン

ガングリオンとは手足の関節部にできる腫瘤で、その多くは良性です。見た目にはこぶができたように見えます。
 ガングリオンは関節部にある膜などにゼリー状の液体が溜まったもので弾力があります。基本的に良性なので発症するだけで痛みを感じることはないですが、ガングリオンが大きくなると周りの神経や血管を圧迫して痛みや痺れを感じることがあります。
 しかしそのまま大きくなって、神経を圧迫して痛みを感じるようになることもあります。この場合は患部に注射を刺してゼリー状の液体を抜き取る治療が一般的です。ただこの方法だと再び液体が溜まって再発する可能性が少しあります。
大きくなってくると見た目が気になるので手術で除去する場合もありますが、多くの場合、自然消滅することもありますので、あわてて手術する必要はありません。

バネ指

指の関節を曲げたり伸ばしたりするときには腱が作用しています。そして、腱はひも状のもので、鞘(さや)である腱鞘につつまれています。特に手の母指(親指)などを使いすぎることで、その部分に炎症がおこると指の付け根に痛みや腫れ、熱感などが生じます。この状態が腱鞘炎呼ばれ、これが進行(悪化)すると、時に指が曲がったまま伸びなくなり、力を入れて伸ばそうとするとポキッと音を立てて動くような"ばね現象"が生じます。これがばね指です。
治療は、@幹部を安静にする。A腱鞘内に局所麻酔剤入りのステロイド注射をして、患部の炎症を抑える。B炎症により腫れて肥厚した腱鞘の一部を切開すことにより腱の滑りが良くなり、正常な指の動きが戻る。以上3つの方法があります。手術時間は30分程度、手術による傷は1p程度の小さなものですみます。

下肢静脈瘤


下肢静脈瘤とは血液の逆流を防ぐ静脈の弁が正しく閉じなくなり、血液の逆流やうっ滞が起こって、静脈が瘤(こぶ)のように膨らみ変形する病気です。足の血液循環が悪くなっているので、足のむくみや痛み、色素沈着(しきそちんちゃく)や皮膚の潰瘍などの症状が出てきます。 手術法には、高位結紮術・硬化療法・ストリッピング術があります。 当院では高齢の患者さんを対象に高位ケッサツ術を行っています。

高位ケッサツ術

静脈瘤は、脚の付け根の静脈の弁が壊れているために、血液が逆流することが主な原因で起こります。
高位結紮術(こういけっさつじゅつ)とは、皮膚を小さく切りそこから、静脈を縛ることにより、血液の逆流を止めてしまう治療法です。
高位結紮術は、局所麻酔のみで行うことができるので、日帰り治療が可能です

硬化療法

静脈瘤を起こしている血管の中に硬化剤を注射して、血管の内側の壁をくっつけたり、血管の内側を血栓で詰めてしまう方法です。固まった血管は、次第に萎縮して消えてゆきます。硬化療法は、手術のように傷を残すことがない、また体への負担が少ないことがメリットとして上げられます。しかし、大きな静脈瘤にはあまり有効ではなく、また再発する可能性が大きいといったデメリットもあります。また、注射をした場所にしこりや痛み、色素沈着が起こる可能性もあります。 

ストリッピング術

弁の壊れた静脈を引き抜いてしまう手術法です。足の付け根と足首の2箇所から、悪くなった血管の中にある静脈瘤を、手術用ワイヤーを使って取り去る方法です。
全身麻酔や下半身麻酔を利用した1~2週間の入院手術で行われている治療法です。